[公開日: 2022 年 9 月 26 日午後 10 時 29 分 (AEST)]
[質問] ヴァネッサ・C，10 歳，アリゾナ州ギルバート，アメリカ合衆国
[答えてくれる先生] M. Saif Mehkari
お金のない世界を想像してみてください。ものを買う手段がないので、自分が作ったものの一部を他のアイテムと交換する方法を見つけられない限り、身に着けたり、食べたり、使ったりするものすべてを自分で生産する必要があるかもしれません。
チキン サンドイッチを作るだけでも、数か月かけてニワトリを育て、自分でレタスとトマトを育てる必要があります。塩を作るには、自分で海水を集める必要があります。
サンドイッチ用のパンを焼くだけではありません。小麦を育て、製粉して小麦粉にし、市販の酵母やベーキング パウダーを使わずに生地を膨らませる方法を考え出す必要があります。
また、木を伐採した後に自分で切り刻んだ木材を燃料として、独自のオーブンを構築する必要があるかもしれません。そのオーブンが壊れたら、おそらく修理するか、自分で別のオーブンを作る必要があります。
これを家族で分担したとしても、1つの家族だけですべての商品を自家生産し、誰もが享受しているすべてのサービスを提供することは不可能です。
今日のような生活水準を維持するには、家族に農家、医師、教師が必要です。そして、それはほんの始まりです。
サンドイッチを 6 か月で「完全にゼロから」作るというこの説明には、他の人が作った多くの機械が必要でした。
専門化と物々交換
私のような経済学者は、お金を使うことで、誰もが特定の活動に集中し、専門化することがはるかに容易になると信じています。
農家はあなたよりも農業が得意で、パン屋はおそらくパン作りが得意です。彼らがお金を稼ぐようになると、彼らは自分が生産または実施していないものに対して他の人にお金を支払うことができます。
19 世紀の デヴィッド・リカード (David Ricardo) の研究以来、経済学者が知っているように、商品やサービスを交換することで、たとえあなたよりもスキルの低い人に支払うことになったとしても、誰にとってもメリットがあります。これらの交換を簡単にすることで、お金によってより多く消費できるようになります。
人々は、何万年もの間、装身具、貝殻、硬貨、紙幣など、何らかの種類のお金で商品やサービスを交換してきました。
人々は常に物々交換を通じて、お金がなくても物を手に入れてきました。クッキーやマッサージなどを、鉛筆や散髪などの別のものと交換することです。
物々交換は便利そうです。値切りが好きなら楽しいかもしれません。でも見事にやってのけるのは難しいです。
あなたが椅子を作る大工で、リンゴが欲しいとしましょう。椅子はその果物よりもはるかに価値があるため、おそらく椅子でリンゴを購入することはありえないと思うでしょう。そして、そこで見つけたベンダーとの物々交換で大きな取引をすることを期待して、あなたが作った椅子のいくつかをショッピングモールに運ぶのはどれほど面倒なことか想像してみてください。
紙幣は持ち運びがはるかに簡単です。たとえば、椅子を 50 ドルで売ることができるかもしれません。その 50 ドル札をスーパーマーケットに持って行き、2 ポンドのリンゴを 5 ドルで購入し、45 ドルを後で他のものに使うために小銭として取っておくことができます。お金が物々交換に勝るもう1つの利点は、お金をより簡単に使用して富を保存し、後で使うことができることです。売れ残りの椅子を 6 脚保管するよりも、50 ドル札を 6 枚保管するほうが場所を取りません。
もちろん、今日では、多くの人が紙幣や硬貨を使わずに支払いをしています。代わりに、クレジット カードを使用したり、オンラインで購入します。他の人は、指定されたデバイスでスマートウォッチを振るだけです。また他の人はビットコインやその他の暗号通貨を使用しています。しかし、これらはすべて、紙を必要としないさまざまな形のお金にすぎません。
どんな形であれ、最終的にお金は関係するすべての人にとって商品やサービスの取引をよりスムーズにするのに役立ちます。
この記事は、クリエイティブコモンズライセンス(CCL)の下で The Conversationと各著作者からの承認に基づき再発行されています。日本語訳は、archive for kidsの翻訳責任で行われています。Webサイトでオリジナルの記事を読めます。
