感情は、何が真実かを知るのを妨げます
[公開日] 2022 年 11 月 29 日午前 12 時 32 分 AEDT
[質問] アダム、10 歳、マウイ島、ハワイ州、アメリカ合衆国
[答えてくれる先生] Bob Britten
すぐに共有したくなるほどエキサイティングな話を聞いたことがありますか? 浸水した高速道路を泳ぐサメのような何かを？
2022 年にハリケーン イアンが フロリダを襲った後に、まさにそれを表しているようなイメージ画像が多くの人々によって共有されました。その画像は、2017 年にテキサス州ヒューストンを襲ったハリケーン ハービーの後にも広く共有されていました。浸水した高速道路の画像とホオジロザメの 1 匹を組み合わせた画像です。ファクト チェックのウェブサイト Snopes は、ハリケーン アイリーンがプエルトリコを襲った後、2011 年までさかのぼってこの画像が使いまわされていることを発見しました。
真実を判断するのは難しい場合があります。あなたが読んだり、見たり、聞いたりするすべてのメッセージは、どこかからか来ており、誰かによって、誰かのために作成されたものです。
私はメディア リテラシーを教えています。メディア リテラシーとは、メディアを通じて受け取るメッセージから得られる情報について考える方法です。メディアとはニュースを意味すると思うかもしれませんが、TikTok の投稿、テレビ、本、広告なども含まれます。
情報を信頼するかどうかを判断するときは、3 つの主な質問から始めるとよいでしょう。それは、誰がそれを言ったのか、どのような証拠を示したのか、そして自分がどの程度信じたいのかということです。最後の例は少し奇妙に思えるかもしれませんが、このエッセイの最後にはなぜそれが重要なのかがわかります。
Q1：誰が言ったか？
あなたが、今年後半に発売されるゲームにとてもワクワクしているとしましょう。あなたは、新しい生き物、登場人物、ゲーム方法について誰よりも早く学びたいと考えています。そのため、「2週間早くゲームが到着！」という YouTube ビデオがポップアップ表示されると、見るのが待ちきれなくなります。しかし、クリックすると、それはただの予測をしている男子です。あなたは彼を信頼しますか？
ソース (情報源) とは、情報がどこから来るかです。先生、両親、友人から、ニュース サイト、ファン チャンネル、ソーシャル メディアなどで会ったことのない人まで、あなたはさまざまな情報源から毎日情報を入手しています。おそらく、信頼できるソースとそうでないソースがあるでしょう。しかし、それはなぜでしょう？
歴史の先生は歴史について教えてくれる と あなたは信じますか? おそらくそうでしょう。なぜなら彼らは歴史について知っていると伝える大学の学位を持っているからです。しかし、歴史の先生が、理科の先生が嘘だと言った科学についての事実を教えてくれたらどうでしょうか? 科学の事実については、科学の先生に従うほうが良いでしょう。あるソースが 1 つの分野で信頼できるからといって、すべての分野で信頼できるとは限りません。
YouTuberに戻りましょう。しばらく彼を見ていて、彼が確実に正しいなら、それは良いスタートです。同時に、彼が意見を持っていることと、実際に知識を持っていることを混同しないように注意してください。あなたが、そのソースを好きだからといって、それが信頼できるとは限りません。
これはウェブサイトにも当てはまります。サイトがあなたの注意を引いたら、まずサイト上部のソースを確認してください。一部の偽サイトは、「Boston Globe」の代わりに「Boston Tribune」、「www.cbs.com」の代わりに「www.cbs.com.co」など、信頼できそうなひびきの名前を使用しています。 「概要 (About) 」ページをクリックして、それらが実際にどこから来たのかを確認したり、既知の偽サイトのリストやその他の事実確認リソースを使用して、だまされないようにすることができます。
目に見えるものすべてを信じてはいけません
Q2：証拠は何か？
証拠 (evidence) とは、誰かが「証明してください (prove it!) 」と言ったときに示すものです。ソースが言っていることをサポートするのは詳細 (details) です。
一次ソース (情報に直接関与する人またはグループ) が最適です。新しいゲームのリリースについて知りたい場合は、会社の公式アカウントまたはチャネルが一次ソースになります。
二次ソースは、一段階削除されたものです。たとえば、一次ソースに基づくニュース記事です。一次ソースほど強力ではありませんが、それでも有用です。たとえば、ゲーム サイト IGN のニュースのほとんどは、ゲーム会社のソースからの情報に基づいているため、2 次ソースとしては適切です。
ブロガーや YouTuber を二次ソースと見ることはできますか? 彼らの主張が「エレクトロニック・アーツによれば (Electronic Arts says,) 」のように一次ソースを参照することから始まるのであれば、それは良いサイトです。ただし、「私が思うに (I think) 」や「話題が盛りだくさん (There’s a lot of buzz,) 」で始まる場合は注意が必要です。
Q3：信じたいですか？
感情は、何が真実かを知るのを妨げます。強い感情を抱かせるメッセージ、特に面白いメッセージや腹立たしいメッセージは、チェックすべき最も重要なメッセージですが、無視するのが最も難しいメッセージでもあります。
広告主はこのことを知っています。多くの広告は、ユーザーが何を考えるかではなく、どのように感じるかに注目してもらいたいので、面白いものにしたり、売っているものをかっこよく見せたりしようとします。また、年齢を重ねたからといって、誤った情報を見抜く能力が自動的に向上するわけではありません。 2018 年の調査では、18 歳から 34 歳の 41% と 65 歳以上の成人の 44% が、フェイク ニュースに騙されたことがあると認めています。 別の調査によると、65 歳以上の成人は、偽サイトの記事を共有する可能性が若い人に比べて 7 倍高いことが示されています。
そのため、あなたがその新しいゲームを待ち望んでいて、誰かがビデオを投稿して、早くリリースされると言っている場合、あなたがそれが真実であることを望んでいると、常識を無視するようになり、だまされる可能性があります。
あるメッセージについて考えているときに自問できる最善の質問は、「私はこれを信じたいのだろうか?」と問うことです。 答えが「はい」の場合は、速度を落としてソースと証拠をより詳しく確認する必要があるという良い兆候です。
この記事は、クリエイティブコモンズライセンス(CCL)の下で The Conversationと各著作者からの承認に基づき再発行されています。日本語訳は、archive for kidsの翻訳責任で行われています。Webサイトでオリジナルの記事を読めます。
